増改築工務店 成功事例 7
     

        
   
自分の給料は自分で決めろ


             東京都練馬区 建築工房H

                 資本金  1,500万円
                 社員数  27名
                 (内訳)  社長・専務2・常務1・事務4・監督5
                       営業10・設計2・積算2
                 年 商  14億4,000万円
                 粗利益  4億3,000万円(推定)
                 主力工事 木造在来・2×4新築・増改築工事
                       小規模のRC


        東京都練馬区建築工房Hはユニークな給与システムを採用している。
        最近でこそ、大企業の中には年俸制の会社が出てくるようになったが、
        建築工房Hではすでに8年前に年俸制に切り替えた。最初は営業のみ、
        2年後から全社員を対象とした。
        
        年俸の金額は、とりあえず1年目は今まで支給していたボーナスを含め
        ての年間給与を基準にした。例えば26歳の経理事務社員の月の給与が平
        均20万円なら 20万円×12ヶ月+ボーナス年間3ヶ月分=300万円。これ
        を12分の1にしたもの(25万円)が月の支給額だ。
        年俸制を採用した初年度のみは、このように前年の年収を確保する形で
        設定した。
        基本的には、年俸制は各個人個人の業績によって来期の年俸を決定する。
        だから、定期昇給やボーナスはなく、年功序列制もない。勤続年数で給
        与が決まらない。

        年俸制を採用した当初は、年輩社員から不安の声も起こったが、若い社
        員には非常に好評だった。また、個人の能力を 100%評価してくれると
        多くの社員の賛同を得た。
        アメリカ的な発想の年俸制は、社員の能力を最大限開発し引き出す方法
        だ。
        やる気になって力をつけ、業績に貢献すれば正当な評価が与えられ給料
        も上がる。逆に能力の開発を怠り、先輩だから、上司だからとその地位
        にあぐらをかいていればすぐに下のものから追い越されていく。非常に
        ドライでクールなシステムだ。
        
        年俸制を採用して3年目、「年俸自己申告制」を取り入れた。これは、
        来期の年俸を決定するときに、「私は今期この実績を出しました。来期
        はこれだけの実績を出します。だから来期の年俸は○○○万円要望しま
        す。」と言うものだ。

        

                 年俸自己申告書

                              平成8年10月30日
                            氏名  前田 英子
                            部署  経理課 主任

       今期の私の年俸 250万円     

       1.今期の実績
         今期パソコン経理システム「大蔵大臣」を導入し、経理の合理化と
         省力化を実現した。

        @経理課全員のデーター入力を指導し、導入して1ヶ月で電算処理を
         完全に軌道に乗せた。
        A電算化し資金繰り表を6ヶ月先まで作成するようになった事により、
         スムーズな資金運営が出来るようになった。
        B営業課員の仮払金の精算がルーズで、未処理金額が常時60万円以上
         あったのを正常にした。
        C課員全員にワープロをマスターさせ、積算課の見積入力を応援出来
         るようにした。それによって見積業務がスピードアップした。

          今期の目標は以上の通り達成しました。

       <来期の目標>

        @経費勘定を分析し、固定経費5%・流動経費15%削減を達成する。
        A決算書を社内で作成出来るようになる。
        B簿記1級の資格を取得する。

           
来期の年俸  300万円要望します。 

        

        これは、経理主任(女性・26歳)の年俸の自己申告書の一部だ。実際は
        数ページにわたる詳しいものだ。自分が昨年目標として設定した課題を、
        今期いかに達成したかを述べ昨年要望した年俸は自分にとってふさわし
        いものだったと表明している。
        来期の目標を設定し、その目標を達成すれば会社がどのくらい利益を向
        上させられるかを述べている。自己申告書は上司を飛び越して直接社長
        に届く。社長は社員全員の自己申告書を詳細にチェックし、役員会で検
        討決定する。12月15日には来期の年俸が決定する。ほとんど社員の自己
        申告書の通り決定されるそうだ。
        この会社の社員一人一人の目的達成意欲は想像以上に高い。


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