増改築工務店 成功事例 9
     

        
   
メーカーのショールームをただで使え


             広島市中区Aデザイン

                 資本金  1,200万円
                 社員数  10名
                 (内訳)  社長・営業5・事務2・監督2
                 年 商  3億6,000万円
                 粗利益  8,000万円(推定)
                 主力工事 木造の増改築・マンションの改築


        広島市中区Aデザインは元々住宅の設計事務所だった。1級建築士で
         ある社長は、設計・営業・現場監督の一人何役もこなす。
         建築の仕事が設計以上に大好きで、設計の仕事をしながら増改築等を
         請けて工事も行ってきた。
         社長はメーカーのショールームを利用するのが非常に上手だ。
         住宅設備機器(キッチン・洗面化粧台・浴槽ユニット・ウォシュレッ
         ト付便器)・エアコン・建材・タイル・カーテン・照明器具・外壁材
         ・家具・等々、各ショールームは至るところにある。それを有効に利
         用し受注を上げている。

         図面が出来上がり内装のプランがある程度決まったら、日にちを決め
         て、1日お客様とショールーム回りをする。実際に使用する材料や機
         器を確認してもらうためと、変更があるならショールームで機種を決
         めるためだ。実際に実物を見てもらって決めると後々のトラブルがな
         いという。お客様をショールームに連れて来る工務店は案外少なく、
         ショールームはいつもすいていてじっくり見てもらうことができる。
         お客様をショールームに連れていくと、あれこれ目移りしてなかなか
         機種が決まらないとこぼす工務店がいるが、それは全く思い違いと言
         うものだろう。実物を見てもらう効果は、カタログで選ぶより早く機
         種が決まりやすく、また心変わりがない。

         ショールームに行く日にちが決まったら、あらかじめその旨をメーカ
         ーのショールーム担当の責任者に知らせておく。「大事なお客様だか
         ら、当日は担当をつけてください。」と一言声をかけておけば、ショ
         ールームに行ったときに女性の担当アドバイザーから「○○様お待ち
         しておりました。」と歓迎の言葉をかけてもらえる。お客様は重要視
         されたと感じるので、非常に満足されるそうだ。ここが重要だ。
         また、アドバイザーから詳しい商品の説明を受けられるので、お客様
         に取っても分かり易いので感謝される。
         何よりも、お客様はメーカーの担当者に歓迎されることによって、工
         務店に対する信頼もアップする。
         
        Aデザインがショールームを有効に活用しているもう一つの例は、シ
         ョールームを使って「リフォーム相談会」を定期的に開催しているこ
         とだ。1〜2ヶ月に1度、日にちを決めてメーカーに「リフォーム相
         談会」の開催をお願いする。ほとんどのメーカーは喜んで承諾してく
         れる。日頃から代理店等(建材屋)を通じてメーカーの担当者と仲良
         くなっておくといい。
         「リフォーム相談会」は新聞に1万枚程度折り込みチラシを入れる。
         Aデザインがよく利用するのは住宅設備機器メーカーT社のショール
         ームだ。水回りの改築工事の注文が利益率がいいので特に力を入れて
         いる。住宅設備機器だと、商品もキッチン、洗面化粧台、浴槽とバラ
         エティーに富んでいるので、チラシに主力商品の紹介もしやすいので
         ある。相談会のつどおすすめ商品を変え、機種限定・期間限定の特別
         価格セールも行っている。
         メーカーのショールームを使って相談会を開催するメリットは、詳し
         い商品の説明をメーカーの担当者にお願いできることだ。もちろん、
         そのメーカーの商品を使ってのリフォームの相談会だから、結果的に
         はそのメーカーの商品を使用することになる。だから、担当者も一生
         懸命協力してくれる。お客様の反応も、メーカーのショールームを使
         って相談会をするくらいだから優良企業だと、Aデザインを信頼して
         もらえることだ。
         
         常時「リフォーム相談会」には数十組のお客様が来場する。相談会を
         していると知らずにたまたまショールームを訪れたお客様も、リフォ
         ームの相談をして行かれるそうだ。
         相談会が終わると、メーカーの担当者と「反省会」をする。応対で行
         き届かなかった事はなかったか、商品の説明は十分だったか、何人の
         お客様が来場され、見込客は何人か、その結果はどうか、成約率はど
         うか等々、詳細な検討が行われ、次回の相談会の資料にする。メーカ
         ーに取っても、商品開発のヒントや、ショールームの応対の反省が出
         来て大きなメリットがあるようだ。

         Aデザインでは、年商の半分近くをメーカーのショールームから稼ぎ
         出している。
         「お客様に見せる事を目的として作られたショールームを、活用しな
         い手はないですよ。」と社長はこれからもどんどん利用するつもりだ
         そうだ。


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